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見たか?2020年高校野球の東京大会。決勝から東西決戦までの3連続サヨナラ試合!

高校野球
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2020年の高校野球シーンは新型感染症拡大を受けて、夏の甲子園が中止となってしまい、地方大会の実施は各都道府県の高野連に委ねられることになりました。

その一方で、夏の地方大会の勝ち上がりとは関係なく、夏の甲子園では春のセンバツ出場校による交流戦が行われることに。

高校球児たちは非常に難しいモチベーションの中、最後の夏を迎えることになりました。

各都道府県の独自大会は感染状況や各地域の事情があり、優勝決定まで行わない地域もありました

そんな中、選手や関係者が一丸となり、大成功を収めた地域のひとつが東西の東京大会だったのではないでしょうか。

まずは東京高野連の選手に寄り添った決断に感謝!

他の記事でも書きましたが、全国の高野連の中でも、選手たちの気持ちに最大限こたえる努力をしてくれたのが東京高野連だと思います。

東京高野連は、甲子園大会の中止がささやかれはじめた頃、「甲子園大会の有無とは関係なく東京大会は行います」と、いちはやく宣言しました。

「独自大会をやるのかやらないのか」がなかなか発表されない地域もある中、東京の高校球児たちは「最後の大会はある!」と、集中して練習に励むことができたのではないでしょうか。

また、なるべくいつもの夏と同じような熱戦が行われるように、東京の参加校は決して少なくない中、球場をしっかり確保しました。

7月は東京も他の地域と同じように雨に泣かされましたが、それでも大会を途中で打ち切ることなく日程を調整しました。

おまけに東西の優勝校には甲子園はないけれど、東西決戦の舞台を用意するという粋な計らいもありました。

雨のため東西決戦に神宮球場は使えなくなりましたが、それでも東西決戦を諦めずに球場を変更することで対応しました。

東京高野連は加盟校が多いので、他の地域の高野連より資金面で恵まれているという面はあるのかもしれませんが、「できない」ではなく、「できることだけでも何とかやってみる」という姿勢が素晴らしかったと思います。

ぽこ
ぽこ

高校野球ファンとして本当にお礼を言いたいです!ありがとうございました!

西東京の例年以上かもの盛り上がり!

西東京大会、今回の優勝候補は投手力が充実している日大三、国士館、創価あたりかなと思っていました。

その日大三と国士館を、準々決勝と準決勝で熱戦の連続で撃破したのが佼成学園

エース平沢投手の魂のこもった投球をはじめ、選手たちの気迫が伝わってくるチームで、西東京の夏を最も熱くしてくれたチームだったと感じます。

反対の山から、準決勝で創価を振り切って決勝まで勝ち上がってきたのは東海大菅生

例年の菅生とくらべて戦力が特別高くはなかったと思いますが、この大会を思い出作りにはしないという、学年関係なくベストメンバーで戦う姿勢がカッコよかったです。

両校とも決勝に至るまでの戦いぶりも熱かったですが、決勝は「勝っても甲子園がない」なんてことを全く感じさせない熱戦でした。

1点ずつジリジリと取り合う痺れるような展開で、最後は「投手陣の数が多かった分だけ菅生が有利だったかな?」くらいの差で勝負がつきました。

ぽこ
ぽこ

「どちらも勝たせてあげたかった」とはまさしくこの試合のことですね。

東東京も西東京に負けていない!

関東一VS帝京となった東東京の決勝戦も…熱かったですね!

試合前は、昨年の甲子園を下級生で経験した好選手が何人かいて、勢いのある大森学園相手にも安定した戦いぶりを見せた関東一が有利かな?と見ていました。

投手戦となった決勝は関東一リードの2-1で9回まで進み、「このまま終わるかな?」と思ったのですが、帝京が執念のスクイズで9回裏に追いつきました。

ぽこ
ぽこ

今大会の前田監督の采配はめっちゃ冴えてましたよね~。

最後は、延長戦の末サヨナラ勝ちとなりましたが、下級生のころから名前をよく知られていた小松選手にバントを命じたあたりが勝ちへの執念として実ったのかなあ。

そういえば西東京決勝も、東海大菅生の主砲杉崎のバントがサヨナラ勝ちを呼びましたね。

印象的だったのはこちらも甲子園に続かない試合とは思えないほど、敗れた関東一の選手たちが泣き崩れていたことです。

東西決戦は甲子園並みの熱戦で魅せた!

ダイワハウススタジアム八王子

西の決勝から3日後、東の決勝から2日後の、西と東の決勝の熱気が冷めやらない中で行われた東西決戦。東の帝京VS西の東海大菅生。

帝京の田代投手が気迫あふれる素晴らしいピッチングで、東海大菅生打線をねじふせながらイニングが進みます。

帝京は菅生の投手陣を打ち崩すわけではないのですが、犠牲フライ、スクイズと、チャンスで地味ながらも着実に点を取って2-0とします。

ただ逆に言うと、菅生のディフェンス陣がギリギリ最少失点で踏みとどまっていたともいえます。

7回、9回と続いた外野手の好守備と、7回から登板した藤井投手の気持ちのこもった投球が、今に思えば9回裏の逆転劇につながったのかもしれません。

8回までの田代投手の完璧なピッチングを見ていると、まさか9回にあのような逆転劇が起こるとは思えなかったのですが、菅生サイドはまったく諦めていなかったのですね。

3番森下の同点スリーベースは、田代投手との気迫がガチでぶつかりあった、最高に熱い瞬間でした。

同点で無死3塁となった後、帝京が連続の申告敬遠で満塁策を取ったのも、この試合で勝っても甲子園はないのに、勝ちにこだわる執念が伝わってきました。

最後はポテンヒットのような形で決着がつきましたが、互いの「絶対に勝つ!」という気持ちがぶつかり合った結果として、ただ勝敗が分かれただけ…そんな感じがしました。

甲子園はなくても高校野球の精神は健在

今回の高校野球の東西東京大会で感銘を受けたのは…東京の強豪校たちが見せた「甲子園なき大会での勝利への執念」です。

今回は西東京・東東京を制しても甲子園がありません。

それだけにいつもの夏ほどは盛り上がらないのではないか…正直、そんな危惧もありましたし、それも仕方ないと思っていました。

しかし…西東京、東東京、東西決戦と、いつもの夏以上に熱い戦いだったように感じます。

今年は勝った方も負けた方も涙する姿が印象的でした。

もちろんこの大変な時期を乗り越えたという涙もあったでしょうが、やはりそこには「勝てて良かった」「負けて悔しい」という、勝利の執念から来る涙も感じられました。

甲子園というご褒美がなくても、仲間たちと築いてきたチームで目の前の試合に何としてでも勝ちたい。

最近は「甲子園至上主義」なんて言葉もあって、「甲子園という存在が高校野球をゆがめている」という論を見ることもあります。

今回は甲子園、ブラバン、満員の観客など、高校野球を彩る派手な装置がない大会となりましたが、こういった派手な装置はあくまで装飾であって高校野球の本質ではないんですよね。

そして現場の選手たちにとって、そんなことは言われなくても当たり前のことなのではないかと。

もちろん甲子園大会はあった方が華やかだし、子どものころからの夢でもあるだろうし、今回甲子園がなくなってしまったことは、ファンよりも現場の選手たちの方がずっとずっと無念に思っていることでしょう。

甲子園常連となっている強豪校は、甲子園至上主義だの外野からの根拠ない批判にさらされることがあります。

しかし甲子園への道はなくてもとにかく勝つために、互いに全身全霊でぶつかった東西東京の決勝から東西決戦まで3試合連続のサヨナラ試合…この3試合の意味は深い。そう感じました。

まとめ

いやー、2020年の東西東京大会は本当に面白かったです。

東京高野連と、東京の高校球児や指導者たち、東京大会に関わった全ての人たちがみんなで作り上げてくれた素晴らしい大会でした。

甲子園のない夏に、こんなに高校野球を楽しめるなんて思ってもいませんでした。

ぽこ
ぽこ

高校野球ファンとして心から感謝します!ありがとうございました!

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