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夏の光に消えた2019年東海大菅生甲子園出場の夢…

神宮球場 高校野球
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今年の夏の高校野球地方大会では、センバツ優勝の東邦が早々と姿を消したのが何かの暗示だったかのように、強豪校、有力校の敗退が相次いでいます。

夏の甲子園で見たかったな…

と私が思っていたチームも、ここまでいくつも敗退しています。

その中で、今回最も応援していたチームが、西東京の東海大菅生です。

センバツ落選という難しいスタート

2019年の東海大菅生といえば、高校野球ファンはご存じの通り、春のセンバツを不可解と言っても過言ではない選考によって逃しています。

やっぱりこういうことがあるとね…「夏はぜひ甲子園を自力でつかみ取ってほしい!」という気持ちになりました。

私はどちらかといえば特定の高校を応援するというタイプではなく、毎年、その年に好きなチームを応援するタイプの高校野球ファンです。

秋季東京大会をテレビで見て、今年の東海大菅生は魅力的なチームだと感じていましたし、前年のショート田中選手(現亜細亜大学)が好きだったこともあり、気が付けばかなり菅生を応援している自分がおりました。

ジャンプとかの漫画では、主人公サイドに試練が襲い掛かることが多いですが、やっぱり逆境と戦う人たちは魅力的に感じられます。

あれほどの理不尽な運命に、このチームはどう立ち向かうのか。

もし私が現場の人間だったら、まったく指導者向きでない私は、「高〇連は××」とか、高校生相手に不適切なことくらいしか言えないと思います(苦笑)。

選手たちは、そりゃあショックだったと思いますよ…。

誰だってあの状況ならセンバツに選ばれると考えますし、おそらくセンバツに出ることを想定してチームを仕上げていたでしょう。

準備していた大会出場が消えて、スケジュール変更して、気持ちを切り替えていくのも非常にタフな作業だったと思います。

でも、夏の甲子園が残っている段階で、もちろん前を向いてやっていくしかないんですよね。

勝つために走り続けた春

さて、仕切り直しとなった東海大菅生は、私みたいに高〇連の悪口を言っても仕方がないので、勝ち続けることで悪夢を払拭しようとした…ように感じました。

春季東京大会は強豪校に大差ゲームで勝つ試合が目立ちましたし、秋に決勝で負けた国士館にも雪辱を果たしました。

春季大会は夏のシード権を確保するくらいの意味はありますが、どれだけ勝っても甲子園には結び付きません。

そのため、春の大会をあまり重要視しないチームがあるのも事実です。

その中、東海大菅生はもともと力のあるチームということもあるんですが、春も強い気持ちを持って戦っているように見えました。

そりゃ、そうですよね。

ショックから立ち直るには勝利が一番。

それに春季関東大会を勝ち抜けば、センバツ落選の理由として「秋季大会は関東の方が東京よりレベルが高かった」という、無根拠なことをのたまった選考会を見返すことにもなります。

春季関東大会に出た東海大菅生は、関東のセンバツ出場校への勝利も含めて準優勝しました。

一緒に東京代表として関東大会に出場した国士館はベスト8まで行きましたし、今年に限れば関東>東京という見解は、選考の理由にできるほど正しいとは思えませんでしたね。

最後の夏大会はアクシデントが続く

「やっぱり東海大菅生は強いじゃん」。

春季大会の結果、西東京の第1シードを確保し、しかも「近年では珍しいくらい力が飛びぬけているかも」とまで言われて迎えた夏の西東京大会。

…しかし、どこのチームでも夏大会前の大小のアクシデントはつきものだとは思いますが、東海大菅生にはまたしても大きな試練が訪れました。

まずは、6月に入ってからのエースピッチャー、中村投手の故障。7月中旬の試合から復帰しましたが、やはり春季関東大会の出来には遠かったように感じました。

さらに、春季大会で投げていた他の投手が、西東京大会で登板しなかったので、この投手にも何かアクシデントがあったのではないかと思われます。

自分たちが絶好調な時には理不尽に甲子園を阻まれて、自力で何とかできる大会前には自分たちにアクシデント…。

そのうえ敗退した準決勝では、攻守の要の小山捕手が試合序盤に手首を負傷するという…。

敗退した準決勝は、それまでずっと梅雨曇りだった空が晴れて、急に夏の太陽が現れた日でした。

何だか夏の光が差してきた瞬間に、今まで逆境の中走り続けてきた東海大菅生がついに力つきてしまったというか…。

最後の夏大会はどのチームが大会を去っても悲しいものなのですが、東海大菅生の敗退は、とりわけ胸が痛くなりました。

逆境と戦った姿に「ありがとう」

東海大菅生は、東京都民として「甲子園に出て、他の地域の人たちにも見てほしかった」と思うチームでした。

投手の球速にマスコミが狂喜乱舞する中、コントロール重視で淡々と投げる中村投手。

小山選手、成瀬選手、杉崎選手と、それほど大型なわけではないですがタイプの違う好打者。

よく鍛えられていて、キビキビと気持ちのよい守備と走塁。

こんな魅力的なチームに勝った国学院久我山は、もっとスゴイということ。夏の甲子園では久我山野球のメンタルの強さに期待したいです!

逆境と戦い続けた東海大菅生の皆さん、本当にお疲れ様でした&ありがとうございました。

生きている限り、私にも人生でちょこちょことした逆境が降りかかってくるんですが、「あの時の東海大菅生はもっとスゴイ逆境と戦ったはずだ」と、勇気づけられたりもしました。

この年の東海大菅生が、逆境と戦い続けた姿は、きっと忘れられないと思います。

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