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スラムダンクに描かれる男の友情・ライバル関係は過去の話?

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最近の若い男の子はやさしくなった…。

私は40代女子ですが、同世代の方、このように感じることってありませんか?

私の世代より年上の男性は、女性に対して居丈高な態度を取る人がいて、イヤになることってありますよね。言葉は悪いですが、俗に言う「エラそうなおっさん」というタイプの男性です。

私と同世代の男性は、こういうタイプは少なくなってきていて、私たちの世代が還暦を迎える頃は、「エラそうなおっさん」は少なくなるのではないかと推察します。

ですが、それよりもさらにやさしいと感じるのが、現在20代くらいの男子たち。

この世代がシニアになる頃、日本から「エラそうなおっさん」は完全にいなくなるのではないか…なんて考えてしまいます。

そして話はすっごく飛躍しますが、この記事では「現在のやさしい男の子たちは、スラムダンクの人間関係を理解できるのだろうか?」について考えます。

女の友情と男の友情は、質が違うものだった

女の子たち

私が高校生くらいだった頃、女の子どうしの友情と、男の子どうしの友情は、全く別のものに見えました。

女子ってのは、円満で円滑なお友達つきあいをするために、お互いをほめちぎり合います。

そして相手のことが好きだということを、たとえタテマエであっても、ことさら強調します。

お互いの友情を見える形でアピールするために、自分の趣味とは違っても「おそろい」のグッズをそろえることもあります。

もちろんこういった女の友情は、表面的な友情です。女性でも、真の友人と呼べるような相手とは、もっと本音で向き合ったりしますよね。

対する「男の友情」は、私たち女性から見ると、理解しがたいものでありました。

仲が悪いのかと思っていたら深い絆で結ばれていたり、相手のことを悪く言うので「嫌いなのかな?」と思ったら、その逆で実は大親友だったり。

そう、ちょうどスラムダンクみたいな感じです。

花道と流川はお互いにいがみ合っているし、赤木と三井は互いを認めつつもどこか壁がある。海南の清田なんか、あまり親しくもないはずの花道と流川に、異様に対抗心を燃やしている。

男性同士の友情は、相手は何かしらの「ライバル」だ、というのが前提であったような気がします。

ライバルであるからにはそうそうほめるわけにはいかない、仲良しムードを作るのはどこか照れくさい…そんな感じでした。

もちろん女性同士も、互いに張り合ったりすることもあるんですけど、それは「ライバル」とはちょっと違う気がしますね。

ライバルとはお互いに競い合って上を目指すものですが、女性同士の張り合いは、相手が自分より低ければそれでいいというところがあります。上昇志向は少ないです。

やさしくなった男の子たちの友情が変わってきた?

最近の若い男の子たちが連れ立っているのを見ると、

女の友情と男の友情はあまり差がなくなってきているなあ…

と感じることが多いです。

女の子どうしみたいに、「じゃれている」感じがありますよね。

現在の男の子たちは、「相手に対して優位に立とう」という願望が少ないのではないか?と感じます。

だから、わざわざ友人をライバル視して勝とうなんて思わないし、フラットな人間関係の方がずっと楽しい。

高校の部活動で、先輩・後輩の理不尽な上下関係も少なくなってきています。

私は冒頭にも書いた「エラそうなおっさん」は苦手なので、この流れはいいことだと思っています。男の子がやさしくなることに、何も不満はありません。

若い男子はスラムダンクを理解できる?

バスケット

「現在のやさしい若い男の子」に関しては、ただ一つだけ、気になっていることがあります。

それは、「やさしい若い男の子たちはスラムダンクに描かれる男の友情を理解できるんだろうか?」ということです。

私たち女性読者にとって、花道と流川の関係や、赤木と三井のよそよそしさ、湘北でなくても仙道とフクちゃんの微妙な距離感とか「もっと仲良くすればいいのに」と思います。

でも、あれは人間関係が悪いわけではなく、「相手に負けたくない」というのはリスペクトを含んだ関係であり、タテマエでほめ合わない分、もっと深い部分で、友情のようなものとして結ばれている…んですよね?

そこらへん、私は女性なので想像でしかわからないですけど、男性読者はもっと深く共感できるのかもしれません。

ですが、最近の、やさしい人間つきあいをしている男の子たちは、スラムダンクに描かれた、バチバチした感じの友情に共感できるのでしょうか?

「スラムダンクの登場人物はいがみ合いすぎて、人間つきあいという面でリアリティがない」なんて思われてしまいそう…。

まとめのようなもの

そういうわけで、この記事は、最近の若い男子のやさしさを批判するものではまったくありません。むしろ、やさしい男の子推奨です!

ただ、この世代の男子にとって、「スラムダンクがリアリティのない作品になってしまっているのでは?」と感じただけでありました。

時代は変わりますし、人間の価値観も変わっていきます。

スラムダンクはまぎれもない日本漫画界の名作ですが、もしかしたら世代が違えば、スラムダンクから読んで感じることは、全然違っているのかもしれませんね。

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