2023年センバツ出場をかけた戦い、高校野球秋季東京大会の決勝を神宮球場で観戦してきました!
ザックリと感想を書いてみます。
二松有利予想が外れた理由は?
2022年の秋季大会決勝は、夏の東東京優勝・第1シードの二松学舎と、夏の西東京準優勝・第2シードの東海大菅生の一戦となりました。
ベスト4進出校の残り2校も、第3シード帝京(夏の東東京ベスト4)と第1シード日大三(夏の西東京優勝)で、波乱は少なくシード校が順当に決勝まで来た感じです。
二松学舎は昨夏の甲子園メンバーが数人残り、ポテンシャルの高い1年生も多く、大会前から優勝候補の筆頭に近かったです。
東京大会は圧勝スコアは少なかったものの、世田谷学園、帝京といった強豪にも危なげなく勝ってきました。
それに対して東海大菅生は、タレント揃いだった学年1つ上のチームが強いと言われながらも甲子園を逃し、新しい代のチームはあまり強くないとあちこちで言われていました。
それでも昨年の中心メンバーから唯一残った日當投手の力投に引っ張られる形で、国士館、日大三をギリギリで振り切って勝ち上がりました。
決勝戦前の予想の大方は、二松学舎有利。
もともと二松の方が強そうな上に、連戦1戦目となる準決勝を、二松は継投で快勝し、菅生は大接戦を日當が完投し、疲労度も違うだろうと。
私も当然そう予想しましたし、二松も菅生も好きなので、何とか菅生が2点差くらいで食らいついて、両校センバツ出場してくれるといいなあ…というのが願いでした。
しかしフタを開けてみると、あまり予想できなかった菅生の完勝スコアでの勝利となりました。
うーん、不思議な試合でした。何で菅生の完勝になったんだろう…。
考えられる理由としては…
- 二松の拙攻が多く試合の流れが菅生側に完全に行ってしまった
- 二松は勝負どころで良い当たりが野手の正面やファインプレーになるなど運がなかった
- 連続の接戦を制したことで菅生の方に勢い、勝負勘、メンタル力があった
- 実は私が思っている以上に菅生が強い
- 見た目的には二松の方が強く見えたが、実は西東京と東東京のレベルの差がある
まあ…5番目の理由は微妙ですね。
確かにここ数年の秋優勝校は西東京とはいえ、今年の春は東東京の方がたくさん上位進出していて、全体的なレベルとしては西>東なのは確かですが、上位校に絞ると実力差があるとは言い切れないところがあるかな。
いずれにせよ、私も含めて、菅生が勝つにしても菅生の圧勝を予想できた方は少なかったのではないでしょうか。
これが高校野球の面白さ!
東海大菅生の雑感
優勝した東海大菅生は、来春のセンバツ出場が確実です。おめでとう!!!
私は菅生大好きなので、今秋は東京大会初戦から観戦に行ったのですが、初戦を見た時は…
日當投手以外は例年の菅生と比べると力が足りないかも…。今年は甲子園はかなり厳しいのかな…。
…なんて思っちゃいました。
1つ上の代のチームが菅生には珍しくほぼオール3年で、実戦経験が少ない選手が多いためか、全体的にフラフラした試合運びに見えたんですよね。
でも、高校生は成長する…高校野球ファンとしてもちろん知っていることなんですが、1試合ごとに成長する見事な姿を見せてもらって、再確認させてもらえましたし、何より非常に楽しかったです!
大会通してのMVPはもちろん大黒柱・日當投手なのですが、決勝戦に限れば北島捕手ですね。
先代の捕手が全国的にも有名な福原選手だったので、背番号2を引き継ぐのはプレッシャーがあったと思います。
ですが試合を重ねるごとに献身的なリードが光るようになり、決勝では何度もマウンドに足を運んで、連投の疲れが見えるエースを励ましました。
決勝で2塁走者を刺したプレーは、二松の反撃の芽を摘み、菅生に勝利をグッと引き寄せました。
準決勝から本調子とは言えなかったエースのリードは大変そうだったので、決勝で打順を4番に据えたのは
えっ…?負担を増やさなくていいのに…。
…と思ったのですが、決勝は4番としても4安打。ゴメン、北島選手のタフさを見誤っていた!オーダーを疑問視して監督さんにもゴメンナサイ!
ランナーとしても二松の精神的支柱の押切捕手を揺さぶって、新井選手のホームランをアシストした感がありました。
北島選手は、試合を重ねるごとに成長して強くなったチームを象徴するような存在ですね。
センバツの展望を予想すると、東海大菅生自体はセンバツ出場校の中でトップクラスの強さではないですが、エース日當の存在は大きいと感じます。
日當投手は球速うんぬんではなく、大きな大会を勝ち抜くのに不可欠な、メンタルが備わった投手で、チームを引っ張るエースとしての力もあります。
で、野手陣も引っ張られるだけではなく、エースが苦しい時にはしっかり声かけして必死の守りで支えるチームで、センバツ向きのまとまったチームです。
ただ今の段階では、センバツ優勝…とまでは言えず、組み合わせ次第でベスト8が狙えれば…という感じかな。
もっと上を目指すなら2番手以降の投手の成長、打線の底上げ(特に下位打線)、1試合ごとに替わったサードに定着できる選手の台頭…こんな部分が一冬越して変わってくれば、面白いと思います。
二松学舎大付の雑感
準優勝の二松学舎大付。
昨夏の中心メンバーも数人残り、かつ有望な1年生が複数台頭してきていたので、今年は東京で一番強いかなと思っていました。
打線は予想通り強力で、他チームにくらべて下位までしっかり打てる打線で、打力は東京ナンバーワン、全国的にもかなり高いのではないかと感じます。
また、内外野の守備も例年の二松より洗練されていると思いました。
ピンポイントでつたないポジションはありましたが、まあそこは二松らしいというか。打力でカバーできているので全体的にはそれほど問題じゃないかな、と。
ただ…下級生の時から投げている投手陣が、夏から秋にかけて、予想ほどは伸びなかった、もしくは秋は不調だったのかな。
ここ数年の二松は投手力が高かったため、例年の投手力があれば全国でも上位のチーム力だと思うのですが、そうそううまくはいかないものですね。
あとやっぱり二松らしいのは、ピシッと集中できる試合と、グダグダになってしまう試合の差ですよねえ…。
帝京とか関東一のような東東京のライバルが相手だとスキのない試合運びで、「とうとう二松も殻を破ったぞ…」と思わせといて、西東京のチームが相手だと、走塁ミスや連携ミスなどが連発する…。
まあ、二松が安定系のチームになると淋しいのでこのままでも…なんて気持ちもあるんですが、今回は菅生といっしょにセンバツに出てほしかったので無念さもあるなあ…。
しかし、押切捕手は昨年にくらべて成長して頼もしくなりましたね。
昨秋の決勝で振り逃げをぼんやりと見過ごして布施投手に励まされていたのが懐かしい…。
捕手がしっかりしている時の二松は強いですから、夏に向けて投手陣の底上げは期待できる思います。
ちらっとセンバツの話をしましたが、二松のセンバツ…うーん、神宮枠にもよるけど、うーん…今回はあまり期待しない方がいいかなあ…。
センバツ予想は神宮枠が決定した後に改めて記事を書く予定ですが、二松のセンバツ出場確率は…現時点では10~20%くらいかなと思っています。
まとめ
2022年秋季東京大会決勝戦のザックリ観戦記でした。
準決勝2試合の観戦記はこちらです。