神宮大会の優勝校が決定したので、2019年選抜高校野球の、21世紀枠をのぞく出場校を予想してみます!
高野連の選考基準
まずは最初に、高野連が選考基準として公表しているものを見てみましょう。出典は高野連が出した2018年選抜の大会要項です。
(1)大会開催年度高校野球大会参加者資格規定に適合したもの。
(2)日本学生野球憲章の精神に違反しないもの。
(3)校風、品位、技能とも高校野球にふさわしいもので、各都道府県高校野球連盟から推薦された候補校の中から地域的な面も加味して選出する。
(4)技能についてはその年度全国高等学校野球選手権大会終了後より11月30日までの試合成績ならびに実力などを勘案するが、勝敗のみにこだわらずその試合内容などを参考とする。
(5)本大会はあくまで予選をもたないことを特色する。従って秋の地区大会は一つの参考資料であって本大会の予選ではない。
この選考基準を15文字でまとめると、「高野連の好きなチームを選べるよ」と読めるんですが…(苦笑)。
そんなわけで、毎年不可解選考は起こりますが、例年90%以上は一般の高校野球ファンが理解できる範囲での選考になりますので、地域ごとに予想してみます。
北海道2枠 札幌大谷が英雄!
通常枠1+神宮枠1の2枠
北海道大会優勝、かつ神宮枠を北海道にもたらした英雄・札幌大谷が文句なしの選抜出場。
2校目は、決勝3点差敗退の準優勝校・札幌第一かな。
ちょっと気になるのは札幌第一の失点の多さですかね。選抜選考は、よく投手力を見られるので。
また、自分で書いていてこれはないとは思いますが、同じ「札幌」で地域性を考慮される可能性もゼロではなかったりする?
そんなこんなで、準決勝で札幌大谷に1点差敗退した駒大苫小牧が、北海道大会の勝利試合数が札幌第一と同じということもあり、浮上してくる可能性はあります。
ただ決勝3点差敗退で落選はしにくいと思うので、札幌第一がリードでしょう。
東北2枠 実力校2校がすんなり来そう!
青森・秋田・岩手・福島・宮城・山形の6県で2枠
決勝戦が違う県どうしのロースコア接戦だったため、東北地区はもめずに優勝校・準優勝校ですんなり決まりそうです。
関東・東京6枠 珍しく今回はモメない
- 関東…茨城・神奈川・群馬・埼玉・千葉・栃木・山梨の7県で4枠
- 東京…1枠
- 関東・東京共通枠がもう1枠。年によってどちらに振り分けられるか選考会で決まる
関東ベスト4は準決勝2試合が接戦だったのと、全て違う県代表なので文句なしの当確。東京優勝の国士館も当確。
関東・東京は最後の枠、共通の6枠目にどこを選ぶかで例年モメるのですが、今回はすんなり東京の準優勝校・東海大菅生で決まりそうです。
6枠目を争うのは関東のベスト8進出校と、東京の準優勝校という形になりますが、関東のベスト8進出校のうち3校は、7点差以上の大差負け。
4点差負けの東海大甲府は、関東大会スーパーシードで1勝もしていない上に、同じ県の山梨学院がベスト4入りで選抜当確のため、地域性でも東京より優先して選ぶ理由がありません。
東京の準優勝校東海大菅生は、決勝は1点差敗退。
私はこの試合テレビで見ていましたが、試合に勝ったのは国士舘でも、東海大菅生の方が押していた試合内容でした。
選考会に思惑があるとしたら「150㎞左腕及川擁する横浜を出したい」だと思いますが、同じ神奈川の桐蔭学園が関東大会優勝で選出されるので、難しいです。
地域性で浮上する可能性があるのは関東ベスト8の佐野日大(栃木)ですが、栃木は昨年もベスト8校が地域性もあって選出されています。
この結果で東京に枠がもらえないなら、関東と東京を合わせている意味がなさそうって感じなので、今回は東京に枠が行くでしょう。
東海2枠 津田学園か中京学院中京か…
愛知・岐阜・静岡・三重の4県で2枠
優勝校・東邦は文句なしの当確。
決勝が10-2の大差となっているので、準優勝の津田学園は、準決勝で東邦に10-9で敗退した中京学院中京と比較される形になります。
ただ、中京学院中京が組み合わせのためとはいえ、1勝しかしていないベスト4というのが苦しいですね。
対する津田学園は3勝しての準優勝。その3勝も快勝というスコアなので、準優勝の津田学園の方を選ぶのではないかと考えます。
この条件で準優勝とベスト4の評価がひっくり返るとしたら、決勝が同県対決になった場合ではないでしょうか。
北信越2枠 決勝進出校以外はノーチャンス
石川・富山・長野・新潟・福井の5県で2枠
ここは何の問題もなく、決勝再試合を行った、決勝進出校2校で決まりですね。
神宮枠が来て3枠になっていたら、3校目を選ぶのは難しかったかもしれませんが。
近畿6枠 どう選考しても波紋がありそう…
大阪・京都・滋賀・奈良・兵庫・和歌山の2府4県で6枠
今回、最難問となりそうなのが近畿。
一番無難な選出は下記の通りだと思います。
ベスト4+決勝進出校に準々決勝で敗退した2校、という無難な形です。
智弁和歌山に3点差負けのベスト8大阪桐蔭選出の可能性と、優勝した平安に初戦で惜敗した天理が地域性で浮上する可能性はあると思いますが、他のベスト8組を上回る要素がない福知山成美、また地域性を考慮しても近江は厳しいでしょう。
近畿の選出は頭の体操みたいに複雑なので、別記事で詳しい予想を書いてみました→2019年センバツ近畿代表校6枠の予想と考察!選考会議は紛糾必至?
中国・四国5枠 難航必至!5つめの椅子が激戦に
- 中国…岡山・島根・鳥取・広島・山口の5県で2枠
- 四国…愛媛・香川・高知・徳島の4県で2枠
- 中国・四国の共通枠があと1枠。年によってどちらに振り分けられるか選考会で決まる。
まず中国2枠は、順当に優勝校・広陵と、準優勝・米子東。優勝した広陵は準決勝をコールドで勝っているため、ベスト4が準優勝校を上回ることはなく、この2校が当確。
次に四国2枠は、決勝はロースコア接戦だったため、優勝校・高松商と、準優勝・松山聖陵が当確。
共通枠の残り1枠が、難しいですねえ…。
中国のベスト4と四国のベスト4を並べてみます。
うーん…地域性も考えて、無難に選ぶなら、富岡西ですかね。創志学園はマスコミは推すと思いますが、高野連は選ばない気がする…。
九州4枠 地域性か成績か、それが問題だ
大分・沖縄・鹿児島・熊本・佐賀・福岡・長崎・宮崎の8県で4枠
九州は、決勝進出の筑陽学園と、明豊がまず当確。
次にベスト4校ですが、まず優勝した筑陽学園に準決勝で2点差敗退した大分。成績は文句なしですが、同じ大分の明豊が選抜当確なのが気になります。
ただし最近は、これほどの成績を残していれば、地域性だけを理由に落とされることは少ないので、大分は3校目に選ばれる…とは思います(もう一つの可能性は下に書きます)。
もう一つのベスト4校が、準優勝した明豊に6点差負けの日章学園。
日章学園の対抗馬となりそうなのが、優勝した筑陽学園に準々決勝で1点差敗退している、好投手宮城擁する興南です。
日章学園が筑陽学園に6点差敗退だったら、興南が有利だったと思いますが、日章学園は明豊に負けているため、比べにくいんですよね。
これ、予想が難しい…。集客力のある沖縄代表を推す声もあるとは思いますが、日章学園は宮崎の優勝校、興南は沖縄準優勝校なので、日章学園がわずかの差で勝つ…かな。
もし、どうしても興南を…ということになると、大分が2校なので、日章学園ではなく大分高校が涙を呑む可能性もゼロではないかも…。
いろいろな可能性は捨てきれませんが、当ブログでは、ベスト4の4校を本命として予想します。
まとめ
以上、2019年センバツ高校野球の出場校予想でした!
だいぶ硬派な予想になりましたが、もっとマスコミ受けのよい選考になる可能性もあると思います。
最初にも言い訳のように書きましたが、センバツは選考基準自体が何とでもなる基準のため、ファンの予想を裏切る答えが待っていることもあります。
まあ、あれほど曖昧な選考基準なのだから、「絶対にセンバツに出たかったら地区大会優勝しろ!」と、いうことですね。
「センバツ選考の理不尽さは高校野球みんなで持ち回るもの」くらいの気分で、「そんなバカな!」という選考があったとしても、夏に強くなるためのモチベーションにしちゃいましょうっ!
来年の高校野球、どんな物語が待っているか楽しみに待ちたいと思います!
追記 1月25日に代表校が発表されました。発表後の感想はこちら→2019年選抜出場校決定の感想!サプライズ選出は炎上商法…?