高嶋先生祭りは絶賛(誰に?)延長中で、今日は9日目!
昨日の記事は、智弁和歌山OB、明豊の川崎監督の現役時代をご紹介しましたが、今日は興国高校監督に就任したばかりの、喜多隆志監督をご紹介します。
あの喜多君が大阪の興国野球部監督に就任!
2018年夏、100回目の夏の甲子園が繰り広げられている中、智弁和歌山ファンが「おっ!」と目を止める記事が出ました。
私のような智弁和歌山ファンには、喜多君が智弁和歌山の部長をつとめた後、興国高校の部長さんになっていたことはよく知られていました。
そのため、監督就任のニュースにものすごく驚きはしませんでしたが、こんなに早く監督になるとは思わなかったです。
喜多君が監督就任して、1ヶ月も経たないうちに中谷が智弁和歌山の監督になりました。
偶然とはいえ一緒に監督としてスタートを切ることが、ファンとしては何となく嬉しく思ったり。
1997年夏の全国優勝のチームで、喜多が3番、中谷が5番を打っていたので、打順ふたつ分の差って感じもします!4番の清水は元気かな…。
喜多監督の智辯和歌山時代を語る!
先ほどの日刊スポーツの記事では、喜多君は「元ロッテ」と紹介されていましたが、プロ野球をほとんど見ない私にとっては、ロッテのユニフォームではなく、智弁和歌山のユニフォームを着た姿の方が心に残っています。
喜多選手の甲子園デビューは2年生の春
智弁和歌山時代の喜多選手が甲子園デビューしたのは、1996年の春のセンバツです。
2年生エース高塚をはじめとして、翌年全国制覇を果たすメンバーの何人かが、2年生でレギュラーとして活躍していたチームです。
喜多選手はこのチームで、2年生ながら3番を任されていました。
この時のチームは、守りのチーム(智弁和歌山にもそんな時代があった!)で、大量得点を取る試合は少なかったですが、エース高塚の力投で準優勝を果たします。
そんなややおとなしめの智弁和歌山打線の中で、ひときわ目を引いたのが、喜多選手のバッティングでした。
大会中にスラッガーとして注目されてはいませんでしたが、細身の身体から、速くてキレの良いスイング、打ち終わった後のカッコよさなど、既に華やかさを感じさせるバッターでした。
3年の夏は「甲子園のイチロー」と呼ばれる
智弁和歌山はその後、高塚投手の故障もあり、1996年夏には甲子園には出たものの初戦敗退。新チームは秋季近畿大会で初戦敗退して、翌年のセンバツは逃してしまいます。
喜多選手をはじめ、高塚・中谷・清水などの前年からの主力を抱えたチームだったのですが、アッという間に最後の夏を迎えてしまうことになるのです。
そして迎えたラストサマー。エース高塚の復活は叶いませんでしたが、智弁和歌山は甲子園に出場し、夏初優勝を果たします。
喜多選手は初戦から打ちまくり、特に大会序盤は8割近い打率となり、スポーツ新聞には「甲子園のイチロー」と書かれました。
3番喜多、4番清水、5番中谷で組んでいたクリーンアップは、シュアな打撃を誇る安打製造機・喜多、打球の強さと勝負強さが光る清水(あとイケメン)、レフト方向へ糸を引くような放物線が美しい中谷と、非常に強力かつ魅力的でした。
ついでに6番木戸もいい味出してましたよ。もっと評価されていい木戸!
3年後の2000年のチームが「史上最強打線」と呼ばれますが、2000年の野獣的ハチャメチャ打線と比べると、1997年は堅実でスマートな、大人の打線に感じました。
何で喜多だけ「喜多君」よばわり?
私は、女子力が足りない武骨な高校野球ファンなので、高校野球の選手は呼び捨てにすることが多いです。
ですが、「高塚」「中谷」などは呼び捨てでも、喜多選手は「喜多君」なんです(笑)。
喜多選手は、あれだけスゴイ打者なのに、バッターボックスでどこか気品が漂っていて、呼び捨てにしづらい雰囲気があったんですよね。
実際にもおとなしめの性格だと言われますし、文武両道でもあるらしく、高校卒業後はある程度成績がよくないと入れないと言われる、慶応大学の野球部へ進んでいます。
ちなみに、智弁和歌山で呼び捨てにしづらかったもう一人の選手が、1学年下でキャプテンをつとめた鵜瀬君。
鵜瀬君は知性を感じる選手で、何となく恐れ多くて「君」づけで呼んでいましたが、現在の鵜瀬君は、新潟で大学助教授をしているそうです!→新潟医療福祉大学
スゴイなあ…。智弁和歌山の野球部は奥が深い…
喜多監督、まずはセンバツを目指して頑張って!
さて、喜多監督が就任した興国高校。
あまり甲子園で耳にする名前ではないので、甲子園初出場へと導くのが喜多監督のミッションなのかな?と思っていたら、実は興国は、私も知らない時代に甲子園優勝を果たしている古豪なのだそうです。
喜多監督は「古豪復活」を目指すことになるんですね。
とはいっても、興国高校は大阪の高校。大阪桐蔭や履正社などの大きな壁が立ちはだかります。
全国でも屈指の激戦区大阪を勝ち抜くのは厳しいですが、近畿の出場枠が多い春のセンバツは狙い目だと思うので、頑張ってほしいです!
中谷監督との同級生対決を甲子園で見ることができたら、高嶋先生もこれ以上幸せなことはないかもしれませんね。