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「人生の30冊」を決めてみた!自分の読書歴を振り返る!

本の感想
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STAY AT HOME期間!

苦戦が続いていた本屋さんで、本の売り上げが伸びているそうですね。

せっかくの機会なので、自分の(大したことない)読書歴を振り返ってみました。

「夏の文庫100冊」みたいに「人生の100冊を決めよう!」と思い、人生で強く心に残った本を100冊掘り出してみようと思ったら…100冊は厳しかったです。

結構面白かった本でも

ぽこ
ぽこ

この本はラストが面白くなかった…

とか、

ぽこ
ぽこ

ラストは良かったけどそこまでが面白くなかった…

とかありまして、「本当にコレは良かった!」と心から言える本は30冊程度でした。

てなわけで、現時点での「人生の30冊」をサクッと発表してみます!

思いついた順に紹介するので、上に出てくる本ほど心に残った本ということになります。

「カラマーゾフの兄弟」ドストエフスキー

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大学時代に関西旅行のお伴に持って行ったら、面白すぎて旅行そっちのけで読んでしまったのが「カラマーゾフの兄弟」。

固い本だと思われがちですが、奔放な長男・知的な次男・天使の三男と三兄弟には萌え要素みたいなものもあって、意外とスイスイ読めちゃいます。

内容が深すぎて「本ってスゴイ…」と衝撃を受けた1冊。

無人島に持って行く1冊も、間違いなくカラマーゾフですね。

「実践理性批判」カント

カントの三批判書は、「純粋」と「判断力」はあまり面白くなかったんですが、「実践」はちょっと感動しました。

「天国に行くために善く生きる」のが宗教で、「善く生きることで、あるかどうかわからない天国を求める資格くらいは持てる」のが哲学なんだなあ…と感じ入って読みました。

カントと言えば難解な本と思われがちですが、カントは理路整然としていて、ゆっくり読めば実はわかりやすい内容なのも魅力だと思います。

「ガリバー旅行記」スウィフト

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岩波書店
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私は大学生になるまであまり読書習慣がなかったのですが、友人にすすめられて読んだ「ガリバー旅行記」で読書にはまりました。

子ども向けの本かと思っていたら、原作は大人向けのかなりエグイ内容でした。

馬人間のフウイヌムが、人間社会の「嘘」という概念を理解しないエピソードが非常に興味深かったです。

ガリバーから読書に入ったせいで、外国文学寄りの読書習慣になってしまいました。

「悪霊」ドストエフスキー

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ドフトエフスキー「悪霊」は、「カラマーゾフ」と同じくらい衝撃がある本なんですが、「カラマーゾフ」に比べて最初の50ページくらいがつまらないのがネックです。

私は「カラマーゾフ」より先に「悪霊」を読み始めて、実は最初の数ページが面白くなくて挫折しました。

で、「カラマーゾフ」が面白かったから、「悪霊」もガマンして読んでみたら、途中から夢中になって読みました。

「悪霊」は途中からスゴイ本になってくるので、ぜひ最初の50ページ程度を辛抱して読破してみてください!

「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」村上春樹

村上春樹の作品は独特で、苦手という人も多いですね。

私も読んだ村上春樹作品すべてが面白かったということはないですが、「これはスゴイ…」と唸らされたのが「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」です。

緻密に練られた設定と、絵画のように美しい風景描写…この本を読めば村上作品が「世界文学」である理由がわかるかも。

「ドグラ・マグラ」夢野久作

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KADOKAWA
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表紙に惹かれて衝動買いした「ドグラ・マグラ」は、本気なんだかギャグなんだかわからない奇書でした。

この「わけのわからなさ」が私は好きでしたね~。

「そんなバカな!」という荒唐無稽な「記憶の遺伝」の物語ですが、数世紀後に「本当だった…」なんて科学で証明されたりして…。

「権力への意志」ニーチェ

ニーチェと言えば「ツァラトゥストラ」が有名ですが、残念ながら私はアレは何言ってるのかさっぱりでした。

ですが「権力への意志」は、何言ってるかわかりやすいです!

ニーチェの意見すべてに同意ということはないですが、この本に出てくる「天国には興味深い人物はひとりもいない」というのは私の座右の銘のひとつ。

「誰かが作った世界観を鵜呑みにするな」というメッセージとして解釈しています。

「ひげよ、さらば」上野瞭

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「ひげよ、さらば」はジャンルとしては児童書です。

記憶を失った猫が、野良猫の世界に迷い込み、敵である犬軍団と戦うために猫たちを組織していく話ですが…めっちゃ深くて面白いです!!!

猫たちの形を借りた人間社会の寓話で、オーウェルの「動物農場」よりも個人的には味わい深かったです。

「コインロッカー・ベイビーズ」村上龍

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講談社
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「最初から最後まで面白い本」って、実は結構少ないですよね。

途中まで面白かったのにラストがダメとか、面白くなるまでの前半がつまらないとか。

「コインロッカー・ベイビーズ」は、最初の一行からラストの一行までノンストップで面白かった名作です。

この物語は破滅(死)なのか希望(生)なのか…おそらく両者は表裏一体ということなのかな、と思います。

「神を見た犬」ブッツァーティ

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「神を見た犬」は短編集ですが、全体としては1冊の物語となっています。

人間存在や人間社会を鋭く描いた1冊で、全体としてじんわりとした怖さが漂っています。

特に「七階」というタイトルの短編は、今までの人生で読んだ本の中で一番怖い物語です。

「私を離さないで」カズオ・イシグロ

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カズオ・イシグロの「わたしを離さないで」は、最初から最後までせつなかったですね…。

ディストピア小説のひとつですが、臓器提供者として生まれたクローン人間を育てる施設「へールシャム」が、クローン人間たちに絵を描かせる理由が明らかになったときには、言葉で説明できないせつなさに襲われました。

これからのバイオテクノロジー時代を生きる私たちは、自分の中の「へールシャム的な思想」と向き合って行かなければならないんだろうな…。

「OUT」桐野夏生

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講談社
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とにかくスリリングでスピーディな展開が面白く、一気読みしてしまったのが「OUT」。

ミステリーやサスペンスを読まず嫌いだった時代があるのですが、「OUT」をきっかけにちょっとずつ読むようになりました。

「百年の孤独」ガルシア・マルケス

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「百年の孤独」は、何が何だかわからないけど圧倒的なエネルギーに満ちた本で、気がつけば読み終わってボウ然とした…そんな本です。

タイトルが意味深なのですが、読み終わって「百年の孤独」とは「人生は100年程度の圧倒的孤独を生きること」なのではないか…と感じました。

しかし「百年の孤独」は、何で文庫化しないんだろうなあ?…と言っていたら、2024年6月についに文庫化!ちょっと騒ぎすぎな感じはありますけどね。新潮社の売り方がウマイ…

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新潮社
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「葡萄が目にしみる」林真理子

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「青春小説」と呼ばれるジャンルの中で、珍しく面白く感じたのが「葡萄が目にしみる」。

地方の高校生の、淡々とした、でも本人にはいろいろセンシティブな日常を描いた作品ですが、物語の中にふっと取り込まれて本を読み終わるまで出てこれないような…不思議な1冊でした。

「フレデリック」レオ・レオニ

絵本ですが、非常に深いテーマを扱っている「フレデリック」。

「人はパンのみに生きるにあらず」を描いた絵本だと思いますが、「アリとキリギリスのキリギリスだって社会に貢献しているんだぜ!」というようなメッセージに私は同感!

「ジェーン・エア」C.ブロンテ

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「何か面白い外国文学を紹介して」と言われて、相手が女性であれば太鼓判押してすすめたいのが「ジェーン・エア」。

ジェーンの生き方に共感したり、励まされたり…やはり強い女性は素敵だなと思います。

「羊をめぐる冒険」村上春樹

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「羊をめぐる冒険」は物語の展開の意外さ・面白さ、不思議な世界観、ラストの驚き…など、村上春樹作品の中で一番面白かったです(衝撃は「世界の終り~」の方が大きかったけど)。

三部作の二部目にあたる作品なのですが、「羊をめぐる冒険」から読み始めても物語についていけます。

「シーシュポスの神話」カミュ

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「異邦人」「ペスト」が有名なカミュですが、小説でなく随筆の「シーシュポスの神話」は短くて薄い本なのですが、中身がぎっしりつまっています。

「頂上まで押し上げた岩が転がり落ちる」という刑罰を永遠に続けるシーシュポスの行為の中に、カミュは人間の自由を見つけ出しちゃうんですよね。これはスゴイ。

「だから荒野」桐野夏生

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「だから荒野」は「OUT」と違ってミステリーでもサスペンスでもないのですが、物語の展開の面白さはさすが桐野夏生です。

未曽有の天災・人災でおびただしい数の人の命が失われたとき、生き残った人間は何を思いどう生きるのか…。

前半のコミカルさと、後半の重く深いテーマがうまく交わった名作だと感じます。

「ソクラテスの弁明」プラトン

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「ソクラテスの弁明」は何と言ってもラストが秀逸です。

ラストの深く心にしみいる文を読むためだけにでも、この本を手に取って読んでみる価値があると思います!

「夏の庭」湯本多香美

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「夏の庭」は、子どもから大人まで読める国民的名作ですね。ジブリ作品みたい。

人類の普遍的なテーマである「死」「メメント・モリ」をテーマに、これほどさわやかに描き切った物語はなかなか他にないのではと思います。

「日本文化私観」坂口安吾

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今まで読んだことのある「日本論」で、一番共感できたのが坂口安吾の「日本文化私観」。

文化というものは、必死で守らなければ失われてしまうような脆弱なものではない…というようなことが書いてありました。

「法隆寺も平等院も焼けてしまって一向に困らぬ」ってカッコイイ!いや、個人的には法隆寺は困るけど…(斑鳩好きなので)。

「ズッコケ宇宙大旅行」那須正幹

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子どものころ好きで読んでいたズッコケシリーズですが、この宇宙人の話は非常に心に残っています。

美少女の外観で現れた宇宙人を小学生男子三人組が救う話なのですが、宇宙人が本当の姿を見せた時の感動は今でも忘れられません。

「動的平衡」福岡伸一

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「文系の私に理解できるだろうか…」とおそるおそる手に取って読んだ「動的平衡」ですが、科学本かと思ったらまるで哲学書!

決して簡単ではない内容を、福岡先生が分かりやすく解説しながら、さらにご自身の哲学も付け加えて書いています。

自分なりの「生命観」を描くのに、きっと助けとなる1冊です。

「爪と目」藤野史織

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「芥川賞受賞作はあまり面白くない」と、よく言われるものですね。

「爪と目」は芥川賞受賞作の中でも特に大きく話題になった本ではありませんが、非常に面白かったです。

「見られる恐怖」と「見られない恐怖」が、2人称「あなた」で語られる小説の中でうまく交錯しています。じわっと怖い1冊でした。

「海と毒薬」遠藤周作

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「戦争犯罪」「医療倫理」をモチーフにした、遠藤周作の名作です。

「わたしを離さないで」のテーマとつながりますが、他者の命を道具のように利用するのは許されるのか…。

非常に重いテーマですが、一読の価値がある1冊だと感じます。

「怖い絵」中野京子

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中野京子さんの「怖い絵」シリーズは、非常に売れた本ですが、ベストセラーになるのは納得の面白さです。

西洋絵画の一般的な解釈を解説する本ではなく、中野京子さん独自の視点があまりに鋭く、絵画ファンでなくても興味深く読めるのではないかと思います。

「変身」カフカ

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カフカの「変身」はいろいろな読み方ができる本だと思いますが、私が印象に残ったのは、主人公が虫に変身しても異様に冷静なところですね。

また、虫になった主人公が弱っていくことに対する家族のクールさ…。

「私の個人的体験」に対する「(『私』をも含めた)世界」の冷酷さに身震いします。

「パンセ」パスカル

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実はパンセは後半が難しすぎて読破できていないのですが…理解できた前半は抜群に面白かったです!

「神はいるかどうかわからないけどいる方に賭けるしかなくね?」とか…斬新です。

「私の思索は世界を包む」は私の座右の銘のひとつです。「妄想は無限大」という勝手な解釈してますが…。

「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」フィリップ・K・ディック

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30冊目は最近読んだ本から!

「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」という、あまりにもタイトルが素敵な1冊。

「アンドロイドは電気羊の夢を見る」と、作中で主人公が結論づけるあたりのストーリー展開は本当に惹きつけられます。

くわしい感想はこちらもどうぞ

まとめ

これまでの人生で特に心に残った本30冊を並べてみました。

本当は100冊紹介できればカッコよかったんですけどね!

これからも本の出会いをどんどん増やして、いつか「人生の100冊」をドーンと発表できるといいな~と思います!

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