笑える動物の本が、子どもから大人まで人気となり、長めのブームになっています。
ブームの火付け役となったのはこの本。
この本がロングで売れるにつれ、続編や、似たようなテーマを扱った本がたくさん出ました。
大人が読んでも楽しめる本ですが、書店では子どもの本のコーナーに置いてあることが多いですね。
子どもは、世界を学ぶためにまずは興味を持つことが大事ですから、面白おかしい本を手に取って読むことで、そこから世界が広がっていくことでしょう。
しかし………このようなジャンルの本の中に、絶滅動物を扱っている本がありますね。
絶滅動物の話はどうしても笑えない私
絶滅動物の話って…笑えますかね?
私はぜんぜん笑えないんです…。
私は自分を倫理的に高い人間だとは思っていません。謙遜でも何でもなく、悪いところがいっぱいある、スキだらけのフツーの人間です。
でも絶滅動物、特に人間の活動が滅ぼしたと推定される動物の話は…笑えないですねえ…。
漫画の「HUNTER×HUNTER」には、生物的に人類より強いキメラアントが登場し、人間をどんどん捕食していきます。
あの時の、人間を見下して笑っているキメラアントたちの顔。
人間が滅ぼした絶滅動物を笑っている時の私たちは、外からはそういう風に見える…んだと思います。
ブラックな笑いは価値観の問題
世の中にはブラックユーモア、ブラックジョークという言葉があります。
非常に広い意味を持つ言葉ですが、ぶっちゃけて言えば「笑えるかもしれないけど倫理的にどうなの?」と思われるような、ユーモア・ジョークのことを指します。
ブラックユーモアは、どうしても性質上、すべての人には受け入れられない部分があります。
また、そのブラック度合いによっては、多くの人に「笑えない。嫌悪感しか抱かない」と思われることもあります。
私は、これは価値観の問題だと思っています。
「笑える人は笑える」「笑えない人は笑えない」これでよいと思っています。
その意味で「絶滅動物の話は笑える」という人を、批判する気はありません。
逆に他のブラックジョークネタで、私が笑えるものをその人は笑えない、ということもあるでしょう。
皆が笑えるジョークではない、という記録
現在はSNSの普及もあり、倫理的に少しでもひっかかる発言は炎上しやすく、ブラックジョークは発言しにくい、ちょっと窮屈な世の中になっています。
ブラックな笑いがどこまで許されるかは、人それぞれの価値観によります。
今回の絶滅動物に関する笑いは、身もふたもないことを言えば、絶滅動物は既に存在しないので、ジョークによって傷つく当事者は(動物が傷つくかどうかは別問題として)いません。
私は、ブラックジョークも言えない世の中はつまらないと思っています。
もちろんブラックさの度合いはあります。今回の場合は傷つく当事者がいないので、笑う人がいてもいいのかな…と。
私のように「嫌悪感しかない」という人は、それを自分の価値観として再確認するだけでよいでしょう。
でもまあ、遠い遠い将来、次の知的生命体が私たち人類を研究する時、人類皆が皆、この手のジョークに笑っていたわけではないんだよ、という証拠として、この記事を残しておきたいと思った次第でありました。
すごい妄想だな…