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2020秋季高校野球東京大会決勝・東海大菅生VS日大三観戦記

高校野球
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2020年の秋季高校野球、東京大会の決勝戦、東海大菅生が日大三に6-1で勝利して優勝した試合の観戦記です。

西東京にとっては春の甲子園の方が近い?

2020年の秋季高校野球東京大会は、シード制を導入したこともあってか、準決勝には東京を代表する甲子園常連校が4チーム残りました。

東海大菅生(西東京)VS関東一(東東京)、二松学舎(東東京)VS日大三(西東京)と、それぞれ東西対決となりましたが、勝利したのはいずれも西東京のチームで、決勝は西東京どうしとなりました。

実は2016年からここ5年間、ほとんどが西東京同士の決勝になっているんですよね。

2016年早稲田実(西)8-6日大三(西)
2017年日大三(西)11-5佼成学園(西)
2018年国士館(西)4-3東海大菅生(西)
2019年国士館(西)6-0帝京(東)
2020年東海大菅生(西)6-1日大三(西)

今年の準決勝は二試合ともどちらが勝ってもおかしくない試合だったため、単純に西高東低とは言えないでしょうが、ここ数年の東東京の苦戦は顕著で、東東京にとってセンバツ甲子園は夏の甲子園より遠くなっています。

西東京の方から見ると、センバツは「東西東京合わせて最大2校」が出場できるため、夏より春の甲子園の方が狙いやすいといえるかもしれません。

決勝は「接戦」と言える試合だったか?

さて、東京から2校がセンバツに出場するためには、決勝戦が点差の開かない競った展開になることが必須です。

東京の2校目は関東大会ベスト8進出4校と比較され、この4校全ての評価を上回らなければなりません。

例年関東大会の方が早く終わり、東京決勝は関東大会の結果が出てから行われます。

高校野球ファンの間では都市伝説のように「東京決勝は点差の開かない談合試合が行われるのでは?」と囁かれることもありますが、「勝てば確実に甲子園」という状況で、その可能性は皆無でしょう。

特にこの日の決勝は、夏までバチバチのライバル関係が続く西東京の強豪同士の試合ということもあり、初回から夏大会のような緊迫感ある展開が続きました。

この秋の段階では、昨夏の経験者が多い東海大菅生が日大三を総合力で上回っていて、終始押しぎみに試合を進めました。

今年は守備のチームと言われる日大三は、東海大菅生に押されながらも、素晴らしい守備の連続で、何とか1-2で中盤まで持ちこたえます。

ぽこ
ぽこ

映像で見た方も多いと思いますが、日大三のショート、センター、セカンドと、センターラインの美技は本当に素晴らしかったです!

その意味で試合は途中まで日大三ペースで進んだといえますが、それでも力の差を感じるところがあり、東海大菅生サイドには準決勝の関東一戦と違い、負けそうな雰囲気は全く感じませんでした。

東海大菅生は7回裏1点差の状況でわずか被安打1のエース本田に代打を出しますが、この采配もどこか余裕を感じましたね。

結果的に7回裏に東海大菅生が突き放し、6-1で試合終了となりました。

東京決勝はセンバツの東京・関東6枠目を大きく左右するため、どうしてもこういう観点から見てしまう部分があるのですが、さて、この試合を「接戦」と呼べるかどうか

現地観戦した個人的感想としては、「両校の力は拮抗していたが後半のミスで差がついた」という試合ではなく、「ギリギリで持ちこたえていたが結果的に力の差が出た」という試合に見えたかなあ。

私は両校とも好きなチームなのですが、今回は2年前の選考の雪辱を果たしてほしかったので、菅生をひいきして応援していました。

菅生応援サイドから見ると、準決勝の関東一戦で感じた相手チームの圧のようなものを、決勝ではあまり感じなかったんですよね。

センバツ出場校の選考は複雑怪奇なので何とも言えませんが、関東のベスト8には惜敗だったチームがあるので、一般的に見れば日大三のセンバツ出場は厳しい…かな。

大会を通じて日大三打線は湿っていましたが、潜在能力は高いように見えたので、夏までに修正してくるのではないかと予想します。

投手・守備力は文句なく素晴らしく、伝統の強打さえ復活すれば、夏は見違えるようなチームになる可能性があります。

菅生応援という視点からは、気が早い話ですが夏の日大三はやはり手ごわいだろうな…という気持ちが強いです。

東海大菅生、春のセンバツの期待度は?

2021年のセンバツ出場がほぼ確実となった東海大菅生。

一昨年の理不尽な落選、今夏の東京を制しながら甲子園無し…と、二世代続いた悲運を思うと、心から祝福したい甲子園出場です!

さて、センバツでどこまで行くか…?という期待度は、もちろんファンからすれば日本一!を願いますが、ベスト8あたりが現実的な目標かなと思います。

チームの完成度という意味では2年前の投手・守備力を中心にまとまっていたチームの方が上で、春のセンバツ向きだよな~という感じ。(本当にセンバツに出したかったチームだったよ!選考会め!)

2年前のチームと比較するのは変な話かもしれませんが、春の大会で重要とされる投手陣の安定度、内野を中心とした守備力は、今年のチームは現段階では下回っていると思います。

ですが今年のチームの強みは、秋の東京を制したにも関わらず、かなり未完成だということ。

本田投手、鈴木投手は制球が悪いというよりは発展途上という感じを受けましたし、近年の菅生ではちょっと驚くほど守備に綻びがあったのは、背番号通りでない守備位置が多かったためなのかな…と感じました。

投手の制球、守備力といったあたりはこの冬に鍛えやすい部分だと思うので、ここが改善されれば、全国の強豪とも良い勝負ができるのではないかと考えています。

特に本田投手は、打たれない投手ではないのだけれど大崩れしないという強みがあり、どんな強豪が相手でも一方的な試合になる可能性は少ないのではないでしょうか。

まあ、それでも、センバツでなるべく上を目指すなら、関西の強豪+中京と早い段階で当たる組み合わせを避けたいですね。

とはいっても遠く夏まで見据えるなら、せっかくだから東京にはないパワー系強豪校の強さを肌で感じて、成長の糧にしてほしいという気持ちもあります。

いずれにしてもセンバツで一番楽しみにしたいのは、このチームの「勝ち切る精神力」ですね。

菅生が「いいチーム」から「勝つチーム」へと飛躍を遂げる大会になるとよいなあ…なんて思っています。

まとめ

2020年秋季高校野球東京大会決勝を観戦した感想でした!

東京大会は観客を入れての開催となり、高校野球の日常が戻ってくる希望を見せてくれたのではないかと思っています。

制限された中で素晴らしいプレーを見せてくれた東京の高校球児たち、その舞台を用意してくれた東京高野連の方々、すべてに感謝したい気持ちです。

来年の東京の高校野球も、選手、関係者、ファンが一丸となって盛り上げていきたいですね!

準決勝2試合の観戦記はこちら。

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