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ハンター幻影旅団の占いを考察!予言がなければどう展開していた?

羽ペン HUNTER×HUNTER
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ハンター36巻は久しぶりに幻影旅団の出番が多く、自分が結構旅団好きだったことを思い出しました。

旅団といえば、ヨークシン編。

ヨークシン編では旅団メンバーは、100%当たる「天使の自動書記(ラブリーゴーストライター)」で占われますが、

この占いを知らなければ、どういう展開になっていたんだろう?

というのが、昔からすごく気になっていました。

ヨークシン編はストーリーが終わっているので、答え合わせできる日は来ないとは思いますが、どうせ次の37巻が出るまでヒマなので(笑)、「占いがなければ旅団はどうなっていたのか」を考察してみたいと思います!

まずは占いを知らなかった場合の大筋の展開を考える

旅団の占い結果で、読者に公表されているのは、団長クロロ、ノブナガ、シズク、パクノダ、シャルナーク、ヒソカの6人分です。

この占いの結果に従って行動すれば、幻影旅団的には100点満点の結果が出たはずなのですが、ヒソカは自分の占いを改ざんしたものを、他のメンバーに見せることに成功します。

そのためヒソカの「嘘の占い」に翻弄される形で、幻影旅団の行動は、最悪ではないが満点ではない結果へと導かれます。

幻影旅団は、複数の団員が「鎖野郎」に倒される予言が出たため、「鎖野郎」への復讐を断念してヨークシンを発とうとします(これが100点満点の行動だったはず)。

しかし、ヒソカが「ヨークシンに残った方がいい」という嘘の占いを見せたため、死を予言された団員の行動に注意を払いながら、ヨークシンで「鎖野郎」と対決することを決めます。

ヒソカの予言を嘘だと思っていないので、死の予言が出た団員も、占いに出た注意事項を守れば、命を落とすことはないと踏んだのでしょう。

もう一度話を戻しますが、いったん「ヨークシンから退こう」と考えたのは、「鎖野郎」とやりあえば、旅団の戦力が半減すると占われたからです。

逆に言えば、占いがなければ、そのままヨークシンにとどまり「鎖野郎」への復讐を実行するつもりだったということ。

結局のところ、ヒソカに翻弄されて、占いがあってもヨークシンにとどまってしまったため、この「ヨークシンにとどまって鎖野郎と対決する」という運命は、回避できませんでした。

そうすると、

  • コルトピのコピーからベーチタクルホテルを割り出してホテルへ向かう

  • キルアとセンリツに尾行される
  • 途中でゴンとクラピカに走って尾行される
  • ゴンとキルアを捕らえる
  • ホテルの停電で団長が誘拐される

この流れは、運命通りなのではないかと思います。

運命通りにならなかったのは、「シズクが必ず仲間と行動している」「シャルナークが電話に出ないようにしている」等、個々の団員が占いによって行動を決めた部分。

よって、占いを知らなかった場合の本来の運命は、

旅団がクラピカを探し、結果として団長が誘拐される。その過程でシズク、シャルナーク、パクノダは命を落とす。

大筋では、このような運命だったと推察されます。

ヒソカが嘘をついているため、本物の占いと嘘の占いごちゃまぜに従って行動することになってしまいましたね。

そのため、部分的に運命通りのことが起こり(団長の誘拐・パクノダの死)、運命の一部分は回避(シャルとシズクの死)するという、ややこしい結果になっています。

個人のスケールで占いが暗示していた運命を読み解く

大筋はこんな感じだと思いますが、次は個人個人の占いを読み解いていきたいと思います。

作中でほとんど解読できている、クロロとノブナガの占いの考察は省略します。

シズクの占いを考察

まずはシズクの占い結果。最初の四行は、既に終わった出来事で、重要になるのは5行目からです。

大切な暦が一部欠けて
残された月達は盛大に葬らうだろう
貴方は仲間と墓標に血を添える
霜月が寂しくないようにと

黒い商品ばかりの収納場で
貴方は永い眠りを強いられる
何よりも孤独を恐れなさい
2人きり程恐いものはないのだから

最初の四行は、ここでの考察とは関係しませんが、クロロの占いと少し文言が違うのが芸が細かいですよね。「レクイエムはウボォーが寂しがらないためにやった」という、シズクの主観がうかがえます。

シズクは予言に従って行動し、結果的に死を回避できました。

「黒い商品ばかりの収納場」は、オークションから盗んできた品物(=黒い商品)にあふれているアジトのことではないかと推察します。

本編ではシズクはクラピカ探しに同行しますが、占いを知らなければ、アジトの居残り組だったのではないかと。

「孤独を恐れなさい」とあるので、1人で留守番している時に、ヒソカがクラピカに情報提供し、クラピカに急襲されるという流れではないでしょうか。

クロロやノブナガの占いに「菊が葉もろとも涸れ落ちて 血塗られた緋の目の地に臥す傍らで」とあるので、シズク、シャル、パクノダを倒すのは、ヒソカではなくエンペラータイムで目が真っ赤になったクラピカだと推測します。

「クラピカはヒソカにシズクの能力を教えてもらっている」という設定がありますので、クラピカにとってシズクは旅団の中でも戦いやすい相手。

しかし、シズクはクルタ族の襲撃には関わっていません(クルタ族襲撃は5年前。シズクの入団は早くても3年2ヶ月前)。

クラピカは、予言通りにシズクを倒すことになっていれば、後から罪の意識にさいなまれていたかもしれませんね。

シャルナークの占いを考察

次に、死の予言が出た2人目、シャルナーク。

電話を掛けてはいけない
一番大事な時につながらないから
電話に出るのもすすめない
3回に一度は死に神につながるから

この占いは、忠告としてはシンプルですよね。要するにこの1週間は、「命を落としたくなければ電話を使うな」と。

で、忠告はシンプルなのですが、この内容から、電話を使ったらどんなことが起きるのかを想像するのは困難です。

でも、冨樫先生のことですから、もし占いを知らなかったら、シャルはどうなっていたのかということは設定してあると思うので、がんばって想像してみます。

「電話を掛けてはいけない」について

まず、「電話を掛けてはいけない」は、強い命令口調なので、「電話を掛ける=死に直結する」というメッセージでしょう。

「一番大事な時につながらない」は、文字通り取れば、「シャルが電話を掛けている時に、その用件よりもっと大事な、シャルの命に関わる電話がかかってくるが、話し中のため通じず命取りになる」と想像できます。

ですが、このシナリオだと、次の「電話に出るのもすすめない」と結びつきません。命に関わる用件の電話がかかってきても、電話に出ちゃいけないわけですからね。

そう考えると、「シャルの能力を知っている人が、シャルが武器を兼ねている電話で通話しているときに攻撃してきて、武器の準備に一瞬の遅れがあって倒されてしまう」というシナリオの方が自然です。

ここでもシズク同様に、刺客はヒソカではなく、ヒソカからシャルの情報を得たクラピカと想定されます。

「電話に出るのもすすめない」について

さて「電話に出るのもすすめない」は、「電話を掛けてはいけない」にくらべると、強い口調ではありません。

「電話を掛けてはいけない」はシャルの命に関わるため否定命令ですが、「電話に出るのもすすめない」の方は、旅団とクラピカの対決において、「その方が有利だよ」くらいの助言ではないでしょうか。

ネオンの予言は、命に関わる部分は強い命令口調で忠告してくる傾向があります。

かかってくる電話の3分の1は、団長誘拐後のクラピカからの着信で、それに出て交渉してしまうと、相手に嘘を見抜く能力者(センリツ)が協力していることを知ってしまい、旅団が動きづらくなる。

シャルは「旅団の掟を守る派」ですから、センリツの存在など知らない方が、強硬策をとれますからね。

「電話に出るのもすすめない」は、「旅団とクラピカの対決で強硬策を取るためには、電話での交渉はしない方がいいよ」という忠告かと思われます。

死神=人質になったゴンとキルアで、「ゴンとキルアを操作しない方がいいよ。クラピカには二人が操作されているかどうかを見抜く協力者がいるよ」という助言かな~?という気もするのですが、さすがにこの詩から、そこまでは読み取るのは難しいですよね。

パクノダの占いを考察

最後にパクノダさん。

暗くてわずかに明るい日
貴方は狭い個室で2択を迫られる
誇りか裏切りしか答えはないだろう
死神が貴方の側に佇む限り

「暗くてわずかに明るい日」は、暗い夜を照らす灯り=月=月曜日と、もしかしたらあの「停電」を暗示しているかもしれません。

パクノダの予言を見ると、占いがなければ、旅団は2日後の月曜日にクラピカ探索に乗り出すことになっていたようです(実際は土曜日になった)。

「狭い個室で2択」というのは、パクノダ本人の考察通りっぽいので、占いなしで動いても、「団長誘拐→パクノダにはクラピカからメッセージが残される」という事態は起きるということですね。

シズクとシャルの占いには、死を回避する方法が明示されていますが、パクノダには明確な指示がありません

「これをすれば死を確実に避けられる」という方法がないのでしょう。

ただし、ちょっとしたアドバイスにはなっていると思います。

そもそも2択をせまられているのに、「誇りか裏切りしか答えはないだろう」はオカシイですよね。2択と言っている時点で、あたりまえのことです。

では、なぜこのような記述になっているかというと、パクノダが誇りと裏切りを両方とも選んで死ぬ運命になっているため、「両方選んじゃダメ、どちらか片方にした方がいいよ」というアドバイスなのではないでしょうか。

誇り=自分が得たクラピカの能力を団員に伝える

裏切り=蜘蛛のルールを破って団長を救い、自分はジャッジメントチェーンを刺される

実際は、パクノダはこの2つをどちらとも遂行し、クラピカと交わした「クラピカの能力を旅団の団員に教えない」という約束を破ることで、ジャッジメントチェーンが作動して命を落とします。

占いは「クラピカの能力を団員に伝えるか、団長を救うか、どっちかにしないと生き延びられないよ」と、パクノダから見れば「わかってるわよ、そんなこと」という内容に見えますね。

これは、パクノダはクラピカのことを「仲間を見殺しにする性格」と誤解していることに関係しそうです。

「誇りの方を選んで、交渉せずに仲間にクラピカの能力をばらしても、実はクラピカはゴンとキルアを見捨てないから、パクノダも団長も生き延びられるんだよ」というアドバイスなのだと思います。

団長が「気づけ、パクノダ」と心の中で言っていることです。

パクノダは少なくとも予言通り、誇りか裏切りのどちらか一方を選択しておけば、生き延びた可能性が高いのではないでしょうか。

ですが、この時点でヒソカの嘘が運命を狂わせているため、パクノダは「予言は来週のこと(月曜日)」だと考え、予言に従わず自分の判断で動き、命を落とした…ということですかね。

「手足が半分」のもう一人は誰だったのか?

蜘蛛の巣

旅団のメンバーで、フィンクス、フェイタン、コルトピは生年月日・血液型が不明で、占いが成立しません。

予言には「蜘蛛の手足が半分になる」という記述が繰り返し出てきますが、失われる手足の半分=6人は、ウボォーギン、シズク、シャルナーク、パクノダ、(脱退する)ヒソカ以外のもう一人は判明しておらず、占っていない3人の誰かだと推定されます。

ただし、ここで大きな疑問。

ウボォーギン、シズク、シャルナーク、パクノダは、団員ナンバーが月の名前で比喩され、団長やノブナガなど、死の予言が出なかったメンバーの予言にも暗示されています。

もし、フィンクス、フェイタン、コルトピのいずれかが死ぬ運命ならば、そのことも他のメンバーの占いで暗示されるはずではないでしょうか。

ここでヒントとなるのは、ヒソカの脱退が他の人の予言には暗示されなかったこと。

メンバーの死は大きな出来事なので他のメンバーの予言にも出てきますが、脱退はそれにくらべると小さな事として予言されないのではないでしょうか。

つまり運命通りであれば、フィンクス、フェイタン、コルトピの誰かは、脱退によって旅団の手足でなくなるはずだった。

この3人は「人質を消してパクノダの後を追う」かどうかで対立し、一触即発まで来たメンバーであることが思い起こされます。

フィンクス+フェイタンがルール守る組、コルトピが団長救う組だったことを考えると、コルトピが「旅団全体が団長を見捨てるなら旅団を抜ける」みたいな流れになったとか、かなあ…。

旅団内で主張が少ないコルトピが、マチ・パクノダと「団長救う組チーム」を結成したのは意外でしたよね。旅団の初期メンバーでないコルトピには、「旅団よりクロロが大事」という、描かれていない設定でもあったのかなあと。

占いでヒソカの嘘が予言されなかったのは何故?

これは、旅団の占いで非常に大きな問題ですね。

なぜラブリーゴーストライターは、ヒソカの嘘を予言できなかったのか。

可能性は2つあると思います。

  • ヒソカの嘘は、占いの内容を知った後の出来事。ラブリーゴーストライターは「占いの内容を知らなければ運命はどうなるか」について教えている。人間がラブリーゴーストライターによって行動を変更し、その結果変わってしまう未来については、その都度占い直さなければならない。
  • ヒソカが嘘をつこうとつくまいと、占いのアドバイスに従って動けば、旅団のメンバーの死は回避できるため、「大したことではない」と判断され予言に現れなかった。

いずれにせよ、説明できる現象かなと思います。

暗黒大陸編のシャルナークの運命は占いと関係ある?

暗黒大陸編で、シャルナークがヒソカに倒されるシーンでは、シャルが直前にクロロと通話していたり、ヒソカに気づく直前に着信があったりと、電話が絡んできます。

そのため、「シャルの運命はヨークシン編ですでに予言されていたのでは?」という見方があるようですが、私はこれはないかな、と思っています。

ラブリーゴーストライターは、その月に起こることを占うため、有効期限があるんですよね。

あのシーンで電話が出てきたのは、直前まで通話していたクロロの無念と、おそらく着信が間に合わなかったマチの無念を描くためかな~と思います。

まとめ

以上であります!考察に自信のほどはありませんが、ハンターはやっぱり頭の体操にいいですね~。脳がいっぱいカロリーを消費してくれましたー。

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