先日、プレゼント絵本としてレオ=レオニの「ペツェッティーノ」をご紹介しました。
もうひとつ、私が好きなレオ=レオニ絵本をご紹介します。
「さかなはさかな」もプレゼント絵本としておすすめ!
「ペツェッティーノ」の紹介ページでも書きましたが、レオ=レオニの代表作「スイミー」や「フレデリック」は有名すぎて、子どものいる家庭にプレゼントすると、ダブってしまう可能性があります。
「スイミー」「フレデリック」以外のレオ=レオニのおすすめ本は、内容では「ペツェッティーノ」が一番おすすめなのですが、「ペツェッティーノ」は、絵がちょっとアートすぎて、お子様への受けは悪いかもしれません。
「ペツェッティーノ」よりも、話の内容がわかりやすく、絵も華やかでおすすめなのが「さかなはさかな」です。
「さかなはさかな」は絵がファンタスティック!
レオ=レオニの絵本は、私たちが生きている世界や、私たちの人生そのものについて考えさせられる内容が多いです。
ですが、深くて知的な内容に対し、絵は切り絵のように輪郭がわかりやすく、気どった感じがありません。
そのため、内容が深いにもかかわらず取っつきやすさがあり、子どもでも絵本の世界に気軽に入っていけます。
子どものワクワクをかき立てるようなレオ=レオニの絵が、一番美しいと感じる作品はこの「さかなはさかな」です。
水の外に出たことがない「さかな」が、陸の世界を見てきた「かえる」の話から、陸上世界を妄想するシーンがあるのですが、この「さかな」の妄想した世界の絵が、実にファンタスティックです。
美術館とかに飾りたいくらいの絵です
「さかなはさかな」の話をどう考える?
「さかなはさかな」の主人公は「さかな」です。
池の中で仲良しだったオタマジャクシに手足が生えて、オタマジャクシはカエルになり、池の外=陸の世界に出て行ってしまいます。
さかなは、カエルが陸の世界から持ち帰った土産話を聞いて、自分も陸の世界を見たい!と、池から陸へジャンプしてしまい、水のない世界で死にかけます。
そこに運良くやってきたカエルが水の中に戻してくれて、九死に一生を得て戻った水の中の世界は、美しく見えた。そこでさかなは「さかなはさかな」という事を悟る…というお話です。
このストーリー、一見わかりやすいのですが、どう捉えるかは人によるでしょうね。
「身の程を知れ」というちょっとマイナスなメッセージにも受け取れますし、「自分のできる範囲内で幸せをさがす」というプラスのメッセージに転じることもできます。
「人は人、自分は自分」という、プラスでもマイナスでもない、諦念のような感想を持つ人もいるかもしれません。
私は…この絵本に関しては、さかなが妄想している陸世界の絵が美しすぎて、いつもそっちに気を取られてしまい、あまり物語のメッセージや意味を考えません。
今回、久しぶりに読み直してみて、ちょっと考えてみようかなと思ったのですが、やっぱり絵の美しさの方ばっかり見てしまいました。
まとめ
レオ=レオニ絵本は、内容は「ペツェッティーノ」が一番おすすめしたい絵本ですが、絵の美しさでは「さかなはさかな」がおすすめです。