私は高校の修学旅行で京都・奈良へ行き、
京都より奈良の方がずっと印象に残った!
…という「奈良派」です。
今のところ奈良旅行には3回行っていますが、最近は長く奈良に足を運んでいないので、そろそろ再訪したい…。
まだ全然計画も立ててないし、行けるかどうかもわからないのですが、「奈良といえば仏像」なので、仏像鑑賞の本をちょっと読んでみようかなと思いました。
手に取ってみたのは「仏像図解新書」という本です。
読んでみたレビュー・感想を書いてみます!
「仏像図解新書」はどんな本?
「仏像図解新書」は小学館から出ている新書のシリーズです。
なぜこの本を読んでみようと思ったかというと、新書なので軽くて持ち歩きしやすいから。
また、中をパラパラ見てみると、イラストが多く、仏像は好きだけどほとんど知識はない私にもわかりやすそうだなと思ったからです。
書店で見てみると、仏像を学べる本は、時代別で仏像を紹介したり、地区ごとに紹介したり、いろいろな本がありましたが、「仏像図解新書」の特徴は、仏像を「如来」「菩薩」「明王」「天」に分けて種類ごとに紹介している点です。
仏像の歴史、有名な仏像の羅列ではなく、仏像を種類ごとに学ぶという形で、「仏像そのものについて基本から学ぶ」という感じです。
「仏像図解新書」はわかりやすい?
実際読んでみた感想として、本の内容はわかりやすかったです。
私は高校では日本史を選択していて、仏像はその頃から好きでしたが、好きなだけで知識はほとんどありません。
そんな状態で読んでも、ひとつひとつの単語がていねいに説明されていて、だからといって詳しすぎてわからなくなるというほどでもなく、入門書としてちょうど良い感じでした。
写真ではなくイラストで解説されているのが、わかりやすいのかなと思いました。
イラストは満載ですが、写真はほとんどありません。
一応、それぞれの章末に著者さんがおすすめしている仏像が紹介されていますが、その写真も載っていないため、見たい仏像を探すカタログとしては不向きかなという感じです。
日本にある仏像を知るのではなく、あくまで仏像そのものの種類や見分け方、それぞれの仏の性格などを学ぶ本です。
「仏像図解新書」はどんな人におすすめ?
「仏像図解新書」は、どんな人におすすめの本か?というと…
…こんな感じですね。
本書を一回サラッと読んだだけで仏像の種類が見分けられるようになるとは思わないですが、じっくりと何度も読んで、大事なポイントを押さえると、大まかに仏像の種類分けができるようになりそうです。
また、本書は仏像を種類に分けて紹介しているため、「こんな仏像もあるんだ!」と驚かされました。
「天」の章で紹介されている、象の頭をしている二躯の神様が抱擁し合っている歓喜天は、こんな独特な仏像があるとは初めて知りました。
多くが秘仏ということで、目にする機会はほとんどなさそうですが。
それから、本書では、仏像の手のポーズの種類や意味、持っている事物が象徴していること…などがていねいに解説されています。
「仏像を細かい部分までじっくり鑑賞したい」という方にも、ガイド本として手助けになります。
まとめ
「仏像図像新書」の感想でした。
内容が細かすぎず大ざっぱすぎず、仏像入門書としてはちょうどいいボリュームかなと思います。
ただ写真が少なく、カラーページもないので、本の重さを気にせず自宅で読みたいという方は、新書より大きめサイズの本で、カラー写真が豊富な本の方が読みやすいかもしれません。
逆に持ち歩いて移動時間や休憩時間に読みたい方には、軽くてコンパクトな新書本なのでおすすめです。
仏像関連の本は、集英社新書の「駒澤大学仏教学部教授が語る仏像鑑賞入門」も読んでみました。
こちらは仏像を年代順に追っていて、日本仏像史という感じの本ですが、「仏像図解新書」より内容はやさしいです。
読む順番としては、「仏像鑑賞入門」→「仏像図解新書」がおすすめです。