高校野球の予選が続いていて、リアルな高校野球の方に気を取られていましたが、「おおきく振りかぶって」の31巻が出たので、ようやくゆっくり読みました。
最初に読んで「ん?」と思ったのは、
三橋の涙の理由がわからん…
だったので、もう1回ゆっくり読み直してみました。
そんな三橋の涙の理由についてや、31巻全体の感想をザックリと書いておきます。
三橋が泣いた理由が初読ではわからなかった。
「おおきく振りかぶって」の主人公(だよね?阿部じゃないよね?)三橋投手は、作品内では「投手らしい」といわれる、変わった性格の持ち主です。
三橋の奇怪な行動については、作品内の登場人物が「意味わからん…」と思っていることがあります。
とは言え、作品内できっちり心理描写が描かれるおかげで、読者の方は共感はできなくても、行動の意味自体はわかることが多いです。
ですが、最初にサラサラ読んだとき、31巻の試合中に2回涙した理由は、よくわかりませんでした。
つーか、エースがマウンドで泣くな!試合中に泣くな!
…と、言いたくなる私は、やっぱり三橋より阿部派です(笑)。
三橋が泣いたのはサインに首を振ったら失敗したから?
さて、初見ではよくわからなかった三橋の涙の理由ですが、作品中では、キャッチャーの阿部は「何で泣くんだ?」と不思議がっていませんね。
泣いている三橋に対し、
うぜえ!!結果0点だからいんだよ!!
と、(つい)怒鳴っているのを見ても、泣いている理由自体は理解している感じです。
阿部は三橋のことを、だいぶ把握できるようになってきていますね。バッテリーの成長が見られます。
理路整然型の阿部が理解できているということは、ちゃんと読めば、三橋の涙の理由はわかるだろうと思って読み直してみると、二度の涙には、共通点がありました。
「阿部のサイン通りに投げればよかった~」という後悔の涙、もしくは「阿部はサインに首振ってよいと言うけど振らない方がいい気がする…」と考えがやや混乱している涙、のどちらかかなと思います。
でも結果が悪くても、「首を振っていい!」と断言する阿部はブレなくてよいですね。こういうキャッチャー好きだわー。
しかし、おお振りを読んでいる元野球部の仕事の同僚は、
こんな風に味方に向かってギャッと言うヤツがいたら、チームはやりにくいですよ~!
と言っていたので、阿部は「遠きにありて愛でるもの」なのかもしれませんね。
32巻ではそろそろ崎玉戦が終わるかな?
しかし、この崎玉戦も長く描きますね~。
いつになったら2年生になれることやら。
私は実は崎玉には、昔のまま「のん気なチーム」であってほしかったかなーという気持ちがあります。
高校野球に取り組んでいる選手たち全員が、意識高く甲子園を目指しているわけでなく、のんびりやっているという描写が、リアルで面白かったんですけどね。
まあそれは外野の勝手な意見で、崎玉の選手たちは、自分たちと同じくらいの部員数しかいない、強豪校でもない西浦の、「考える野球」に刺激を受けたということなんでしょうね。
ある意味、作者さんの描写の方が、現代の高校生のリアルを捉えているのかもしれません。